トレック クロスバイク「FX1Disc」と「FX2Disc」のディスクブレーキの違い

トレックの人気クロスバイクFXシリーズのエントリーモデル「FX 1 Disc」と「FX 2 Disc」ですが、今回はこの2車種のディスクブレーキについて説明していきます。2020年モデルからトレックのクロスバイクは全てディスクブレーキモデルになり、最近ではロードバイクもディスクブレーキが増えてきましたね。実は同じディスクブレーキでもタイプはいろいろ。そこで、簡単にわかるところでFX1とFX2を比べてみたいと思います。

 

FX1Discですが、標準装備のレバーがシマノ「アルタスEF500」、キャリパー(ブレーキ本体)はテクトロ「MD-U310メカニカル」となっています。メカニカル?ここがディスクブレーキで一つ大きなポイントとなります。説明は後ほど…

 

シマノ「アルタスEF-500」

レバーはブレーキレバーと変速機が一体となった物になります。

 

テクトロ「MD-U310メカニカル」

ディスクキャリパー(ブレーキ本体)はテクトロ社のメカニカルブレーキ。上の写真を見るとわかりますが、ママチャリなどと同じ一般的な金属のブレーキワイヤーで引っ張って、ブレーキをかけるタイプになります。そう、メカニカルとはワイヤータイプのディスクブレーキのことを一般的に言います。

 

そして、グレードが一つ上のFX 2 Discを見てみましょう。ブレーキはテクトロ「HD-R280ハイドロリック」。ハイドロリック?略してハイドロ。 FX1はメカニカルでしたが、こちらはハイドロ、訳すと油圧。ワイヤータイプではなくてホースの中にオイルが入っているんです。

 

 

テクトロ「HD-R280ハイドロリック」

ブレーキレバーはシフトレバーと別体になります。ブレーキはワイヤーではなくホースになっていて、専用のオイルが入っています。レバーには小さいですがオイルタンクも付いていて、基本バイク(モーターサイクル)などと同じです。

 

ブレーキキャリパーも同じくテクトロのハイドロ。ブレーキレバーとブレーキキャリパーは同じメーカー、基本同じグレードでセットになります。オイルの圧力でキャリパー内の左右にある二つのピストンを押してブレーキをかけるシステムになり、制動力もメカニカルより高くなります。あとハイドロはメカニカルに比べてレバーを握った時の引きが軽いのが特徴です。ワイヤーだとどうしても抵抗が発生してその分引きが重くなります。

FX 1 Discのワイヤータイプはレバーを握ってワイヤーを引くと、ピストンは片方しか動かない仕組みになっていて、油圧タイプに比べると若干制動力は落ちます。それでもVブレーキ(リムブレーキ)よりは制動力は高く、雨などで濡れてもしっかりブレーキが効くのでディスクブレーキのメリットは大きいですね。

メンテナンスの面ではハイドロタイプは基本的にレバーの遊び(握りの感覚)はほぼ常に一緒で、調整することはほとんどありません。メカニカルになるとワイヤーが伸びたり、アウターがなじんできてレバーの遊びが大きくなり、そのままだとグリップにレバーが接触してしまい全くブレーキが効かなくなるので、定期的に点検、ワイヤー調整は必ず必要になります。ハイドロタイプももちろん定期点検整備は必要ですが、調整の手間は少ないですね。

 

 

ディスクブレーキオイルは数種類あるので、必ずメーカー指定の物を使用します。使用頻度、乗り方にもよりますが基本的に1年に1度交換しましょう。

 

「FX1 Disc」と「FX2 DISC」のディスクブレーキの違いは分かったでしょうか?

おすすめはもちろんハイドロタイプの「FX2 DISC」ですが、予算などもあると思いますのでスタッフにいろいろご相談ください。 「FX2 DISC」は試乗車も用意してますので、実際乗ってブレーキをチェックしてみてください!

 

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