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12.92018
ディスクブレーキの性能を100%引き出すには… &篠原の辛口独り言
トリップサイクル篠原です。最近よく耳にするディスクブレーキ。マウンテンバイクではもう当たり前なんですが最近はクロスバイクやロードバイクもディスクブレーキ化が進んできましたね。トリップサイクルでも必然とディスクブレーキの自転車を組み上げることが多いです。私篠原とスタッフあのだはディスクブレーキに関してはかれこれ17年以上前から使っているので取扱いについては腕はピカイチなんです。本当に自信あります。
良く聞くのは今までロードバイクしか触ったことのないお店はいきなりディスクブレーキロードバイクの出現で正直なところディスクブレーキに関してはまだまだ未熟…いまだにロードバイクにディスクブレーキは必要ないと言っているお店もあるとかないとか。しかしディスクブレーキ化は絶対止まりません。次々と出てくる新しい規格や種類に対応していく知識や技術など身に付けていくしかないのです。通信販売もそうです。誰が組んだかわからない自転車に乗りたいですか?自分でちゃんと専用工具など用意して、組み上げる自信がある方は問題ないと思いますが、送られてきた自転車を整備もせず乗るって正直私は考えられません。
ディスクブレーキは良く制動力が高いと言われていますがこれもひとつ組み方を間違えると逆のパターンもありえます。ブレーキは命にもかかわる重要なポイントになるので自転車を購入の際はその辺も気にして販売店を探してみてください。安全に楽しく自転車に乗ってほしいので私からのお願いでした。
で、本題に入りますがディスクブレーキの装備した自転車を組む時に必要な作業が『ディスクブレーキ台座の面だし』。ディスクブレーキのキャリパー(ブレーキパッドが中に入っていてピストンでそれを押す部品、車輪の中心あたりについている部品のことです)をフレームに固定するところを台座と呼ぶんですがその2カ所の台座の面がきれいになっていないと、ブレーキキャリパーが斜めになったりねじれて固定されるためディスクローター(車輪側についている円盤状のもの)に平行にパッドがあたりません。最悪常にディスクローターにパッドが接触しブレーキがかかった状態になることもあります。そんな状態だとせっかくのディスクブレーキが台無しです。しっかり整備、組み付けをすればディスクブレーキの性能は100%発揮されます。そこで大事なのが『ディスクブレーキ台座の面だし』なんです。これをするのとしないのは大違い。
作業は専用切削工具で上の写真のように車軸に固定して二つのボルト穴を平行に同じ高さに削っていきます。ちなみにこの工具は約10万円、どんどん規格も増えてくるのでそれに伴って工具もバージョンアップしていかなければならないので大変なんです…販売もしてますので欲しい方は声をかけてください。
面をきれいに出すと、上の写真を見ればわかると思いますがブレーキキャリパーとフレームがきれいな一体感を生み出し、調整も簡単に出来ます。もちろん制動力は折り紙付き!!このひと手間が大切なんです。
豊富な経験、知識があるスポーツサイクル専門店、TREK専門店だからこそここまで出来るんです。もちろん購入後のアフターケアもバッチリ。
TREK DOMANE SL6 サイズ58cm。もう少しで完成なのでもう少々お待ちください。
このブログ書いていると、持ち込みでロードバイクディスクブレーキのブリーディング(オイルを入れて組み付ける作業)依頼です。アメリカ人のお客様ですがご自身でフレームから組んだんですが「ブレーキだけはお願いします」とご来店。バイクはコルナゴですが他店購入やTREK以外の自転車も修理、点検整備も行っているのでその際はご相談ください。(他メーカー専用部品など必要な場合はお断りする場合もございます)
持ち込んだ部品を見るとちょっとおかしい?
左側のシルバーがお客様が持ち込んだ部品、右側のゴールド(お店の在庫)がこの自転車に必要な部品。この部品は「コネクターインサート」と言って、ディスクブレーキホースを部品と繋ぐところで使う重要な部品になるんですが、同じように見えてホースに入れる部分の直径が違うんです(細い太い)。これを間違って違うホースに差し込んでしまって使用するとホースが抜けてブレーキが効かなくなったり、オイル漏れを起こしたりと最悪な事態を起こしかねません。これがもしお客様がこのまま組んでいたらと思うと恐ろしいですね。今回はお客様の判断で「ブレーキだけは」と持ち込みされたので良かったです。比較的外人さんのお客様ほとんどYOKOSUKA BASE関係者ですが点検整備はすごいこまめに持ってきてくれます。もちろん他メーカーも持ち込みでどんどん持ってきます。有料にはなるんですがそれ以上に整備点検が大事なのはわかっていて、アメリカ人はそう言うことに関しては本当に意識が高いです。それに比べて正直日本人は…ちょっと辛口かもしれませんが自転車の乗りっぱなしは本当に危険ですよ。しっかりルールを守って楽しく乗りましょう。
ちょっと話がそれましたが私の思いが少しでも伝わってくれればうれしいです。安全に楽しく自転車乗れるような社会にしていきたいですね!!
トリップサイクル 篠原